前回の距骨の調整に繋がる話なのですが
私自身、左足を酷く捻挫したことがあり、その後遺症で外重心になってしまいました。
立ったときに左右の足の長さ、腰の高さが違うのを感じたり、
その影響から左足だけ膝が腫れることがあったりしました。
なぜ捻挫で外重心になるかというと、外側に足首が折れたような形で足首が固まる様子を想像してみてください。
その時、距骨は外側にズレています。
そして、捻挫で伸ばした衝撃から外くるぶしの下あたりがぎゅっと縮んで硬くなります。
(筋肉や靭帯などが急激に伸ばされると防御反応として縮みます)
それが炎症が治まっても硬いままになり、外くるぶし、すなわち腓骨(すね外側の骨)が下に引っ張られたままの状態になります。
繰り返しての捻挫や酷い捻挫をした人は、よくこうやって腓骨が下がっていることが多いです。
そうなると足の横側の筋肉が下に引っ張られた感じで、外重心になります。
これが続くと、足の内側の筋肉があまり使われなくなるので、重心がよけいに外へ外へかかっていきます。
外重心になっていると、今度は膝が伸びにくくなるので、常に膝に負担がかかってきます。
良いことは一つもありませんね(ーー)
こうなると、内転筋など足の内側の筋肉を鍛えて重心を内側に戻そうとしても、足首や腓骨まわりの硬さが邪魔をして、簡単にはいきません。
まずは形を戻すことから始めます。
私の場合、全てセルフでやったのですが、まずは腓骨の周りの筋肉の硬さを取り、硬さが取れてきたら腓骨の調整を何度もしました。
その上で、軽めのエクササイズですが足の内側の筋肉を鍛えて、「この筋肉を使うんだな」と体に覚えさせ、その上で、歩くときにしっかり意識しながら筋肉を使うようにしていました。
そして、それがどの程度効いてきたのかを確認する出来事がありました。
東京でも珍しく雪が積もった日の事です。
滑らないようにとしっかり踏みしめながら歩いていたおかげで、次の日筋肉痛になったのですが、それがちょうど今まで使っていなかった内側の筋肉でした。
人生で初めて、「こんなところだけが筋肉痛になった・・・」って感じです。
でもこれが、うまく筋肉を使えるようになったという目安になりました。
その後、きちんとバランスよく歩けているかを感じながら歩くようにしています。
捻挫をしたのはもう20年近く前なので、ずっとバランスの悪いまま筋肉を使っていた長年の癖というのは
気をつけないと戻ってしまいがちです。
でも足首の調整もしながら気をつけていると、だんだんと普通に使えるようになってくるようで
時々チェックしてみるとちゃんとバランスよく身体が乗っているのが感じられます。
ずいぶん昔の古傷でも、身体には結構刻まれているものです。
捻挫など特に原因ががなくても、長年の使い方で悪い癖がついていると距骨のズレはそのままになり、まわりの筋肉がそれを助けるような形になって負担がかかっていきます。
身体の土台となる足首のズレは、上に行くほど大きな歪みとなっていきますので、いろいろと弊害が起きてきます。
なんとなくバランスが悪いなぁと思っている方は、ご相談くださいね。
施術で筋肉を緩めたりズレを調整するだけでなく、セルフケアの方法もお教えします。
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