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押してもだめなら引いてみる

コロナ前は週一で企業内のマッサージルームに行って施術していましたが、コロナ時に一旦仕事がゼロになり、最近は少しずつ戻ってきています。

そんな、週一で行っていた頃には、仕事の合間に受けに来る社員さんたちの身体を触らせていただいて、普段仕事終わりや休日に受けに来る方とはずいぶん違うなぁという印象がありました。

というのも、やはり仕事中なので気を張っているとなかなか身体は緩まないし、
かといって緩みすぎると仕事に戻るのがかえってきつくなるので
普段のタイ式マッサージとは全く違う施術をすることが多かったです。
(そもそもタイ式は床置きのマット、企業内では施術用ベッドです)

そんな中、過去のびっくりな体験から。

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ベッドでの施術はたいていうつ伏せで背中から行いますが、大体の方はそれなりに硬くなっているものです。
でも、驚くほど硬くなっている人もいます。

違う日にはそんなでもなかったりもするので、忙しかったり気を張っている、
また、ストレスがある時はぱんっぱんになってしまうのですね。

一時的に硬くなっている場合は、最初にある程度強めにほぐしておくと安心して寝てしまったりするので、その後じっくり緩めます。
要するに力が抜けているので、筋肉も奥まで緩みやすいのです。

ただ、その手が通用しないツワモノもいました。
それなりに体格の良い女性でしたが「もっと強く出来ますか?」と。。。

わたし的にはかなりマックスで体重をかけているので、これ以上は無理ですねぇと正直に言いました。
もちろん体重で足りない分は力も使いますが、力も限界でした。

なんて硬いんでしょうか。。。

体格の良いカチカチの男性ですら寝てしまうこともあるというのに…。

でも硬いからといって強く圧せば緩むかというと、そうでもないのです。
緊張が強くて硬い場合、交感神経が優位すぎて、いくらやっても緩みません。

また、力でぐいぐいやってしまうと、筋肉は防御反応として、その力に対抗するように硬くなります。もう、最強です。

なので、筋肉は強い力じゃなくても緩むことを説明し、圧されたら息を吐いてください、と伝えました。
どのくらい息を吐いていたか定かではありませんが、ある程度はきちんと緩みました。

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息を吐くと、筋肉は緩みます。
ゆっくりした呼吸を続けていると副交感神経も優位になって、さらに緩みます。

本当に、筋肉は触れているだけでも緩む時は緩むのです。
まさに「押してもだめなら引いてみな」って感じです。

「北風と太陽」みたいなもんですね。

硬い所は強い力じゃないと、と思っている方も多いし、またそれに合わせて力まかせの施術をするセラピストもいます。
でもその「力まかせ」で、セラピスト自身の身体を壊す場合もあります。
もちろん受け手側も硬いままです(更に硬くなる場合もあります)。

どちらも幸せではないですね。

どうすればお互い幸せになれるか?

受け手もセラピストも考えて欲しい問題です。

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某セラピストの戯言

 

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